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新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
2015年の正月はいかがお過ごしでしたでしょうか?
みなさまにとって充実したひとときになったことと思います。

さて、弊社にとっては2015年正月は同時に弊社の下期への折り返し地点でもあり、今までの振り返りと今後の動きについて考えるとってもいいきっかけになりました。
以下2014年の振り返りと2015年の方針をここに宣言したいと思います。

1.2014年の事業活動を通じて感じたこと
2014年は多くの方々に支えられて一歩一歩前に進めることができた一方で、様々な気づきから新たな可能性を感じることができた非常に充実した年となりました。
まず、2014年に皆様からいただけたきっかけによる実績は以下のとおりとなりました。

①事業リスクマネジメント:「未然防止」マインドの普及
弊社が提唱する「未然防止を通じてリスク感度を最高レベルに」というコンセプトの普遍性そして可能性が改めて確認できる年で、振り返ると2014年も様々な事故や問題が発生し、世間を賑わせた年でもありました。ざっと例をあげると・・・

・三菱マテリアル四日市工場爆発火災事故
・ノバルティスファーマの関与による医療研究データ改ざん
・JR北海道の諸問題が次々と明るみに
・沖ノ鳥島工事桟橋転倒事故
・韓国セウォル号の沈没事故
・AKB48メンバー襲撃事件
・ベネッセの顧客情報流出問題
・御嶽山の噴火に伴う死傷事故
・タカタの自動車用エアバック品質問題
・地震や台風などによる様々な災害

このような災害や事故・問題に対処することは容易ではないものの、弊社のケイパビリティが少しでも何らかの緩和策を講ずることによってお役に立てたらと改めて強く認識した2014年でした。

また、とあるご縁により行政関連で切実なニーズがあることも理解できた年で、昨今の行政における問題の多くに対し弊社の未然防止のスキルを少しでも反映できればと感じております。
「未然防止の推進」については実践しているコンサルタントが少ないこともあり、今後は産業界に加え自治体への普及にも力を入れていきたいと考えています。

②マーケットインテリジェンス(MI):マーケティングマインドの普及
MIの領域は一部の方々(クライアント)の方々の要望で立ち上げた事業領域で、特に元々土地勘のある自動車業界を中心に新たな領域にチャレンジさせていただいた年でした。

しかし一方で、MIを含むマーケティング領域はまさに中小・ベンチャー企業にとって最も切実な悩みであり、必要な領域であると確信するに至りました。
今後は、ベンチャー・中小企業の皆様に対して着実にサポートできるようあらゆる方向で力を入れていきます。

③特筆すべき重要テーマ
1つ目は「習志野市先導的官民連携支援事業協議会」の委員、そして東京都立産業技術研究センター様へ小集団改善活動のサポートとして参画させていただいたことです。

将来の国と地方の形ををどのようにデザインしていくかという課題については、弊社としてはとても大きな課題認識がありました。
それが行政の方々に対してこのようなオファーをいただく形で関わることができたこと全くの想定外で本当に光栄なお声がけでした。今後はさらに行政の活動に対して弊社が少しでもお力になるべく最大限の努力をしてまいります。

2つ目として、有志からの一声で関わることがきっかけとなった「女性の活躍の場を創造する」という社会テーマに気づかせていただいたのも弊社にしかできない視点やアプローチで社会のお役に立てればと考えております。
このテーマに関しては事業視点のほか、意外な形で展開することも想定しております。
進捗の都度皆様にご報告いたします。

2014年の活動を通じて改めて確認したこととしては・・・
「弊社にしかできないこと」
「それは必ず数年後には多くの方々のお役に立てること」
という気づきを得られる多くの機会もあったことも大きな収穫でした。

2.2015年の方針

昨年の気づきの結果を受けて、2015年の方針は以下の”3本の矢”を軸に据えて「弊社にしかできない」事業活動を展開していきたいと思います。

①ベンチャー・中小企業の成長が日本の経済・産業基盤の向上には不可欠であることから、弊社にしかできないナレッジを共有することでこれらの方々の事業基盤を強化するための様々な仕組み・コンセプトを形成し展開していきます。
具体的には以下の切り口を想定しております。
・マーケットインテリジェンスの普及促進
・保有知財の価値の最大化(特許化の推進含む)

②新規事業の立ち上げを様々な形で行います。方向性としましては昨年出願した特許を軸にビジネスを展開すべく会社設立を含めた事業展開、そしてコンサルティングを通じて新規事業を形成する形をとることで、新たな価値を適切に世の中に普及してまいります。

③引き続き既存のコンサルティング領域をさらに深く普及してまいります。これらの領域は依然として他のプレーヤーが存在していないことから、積極的に展開することで普及に努めたいと思っています。
・リスクマネジメント:引き続き「未然防止」を軸に普及
・マーケットインテリジェンス:マーケティングマインドの普及促進

株式会社KAIは、今後も自身にしか出せない価値を最大限追求し、日本の産業基盤の底上げ強化を図っていければと考えております。

ご挨拶が長くなりましたが、弊社は皆様とともに発展できればと心より祈念しております。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

代表取締役 古波津

ベネッセの個人情報流出問題の考察②

前回は、今回のベネッセの問題は「コンプライアンス」による問題で、この点については対策が非常に困難で、下手な管理水準の引き上げは直接コストアップにつながって経営リスクに直結するのでは?と言う点に触れました。

では、個人情報の保護に対する感度が究極に高い世の中になってしまった日本社会においてどのように対策を講じて行けばいいのでしょうか?

今回の件でカギを握るのは、通称「名簿屋」の存在です。
個人情報を取り扱っている方は「あれ?」と違和感を感じると思いますが、今回のポイントは大きく2つが握っています。

①法的側面:名簿屋はどうやって名簿を入手しているのか?
②マーケット側面:なぜ名簿屋は存在するのか?

です。では、それぞれ考察していきたいと思います。

①法的側面:名簿屋はどうやって名簿を入手しているのか?

そもそも個人情報の扱いは「個人情報保護に関する法律:個人情報保護法」で厳密に規定されており、個人情報の流用は個人情報を提供する本人が了承(パーミッションといいます)しないと他への利用・転用は出来ません。

それがなぜ名簿屋の手に渡るのか?そしてなぜ名簿ビジネスが成立しているのか?渡ってはいけない情報でビジネスをしているということになるのでは?法律上入手することができないはずの情報を売買していること自体がそもそも不自然極まりないと感じます。

仮に名簿屋が法に則った形で個人情報を入手しているのであれば、唯一の方法は「自社で直接個人から情報を入手し、第三者利用について提供者のパーミッションを得る」必要があります。

このようなことは可能でしょうか?一般的には自分のパーソナル情報が勝手に使われることに対して良しと思う人は決して多くはないと思います。このように、世の中の流れからすると極めて困難であると言わざるを得ません。

そうするといよいよ入手経路が法に則っていない可能性が出てきます。

②マーケット側面:なぜ名簿屋は存在するのか?

そもそも入手できるはずがない情報を売買しているわけですが、なぜそこまでして名簿屋は個人情報を入手し売買しているのでしょうか?

それは非常に単純で「ニーズが存在するから」です。

買う人がいなければ(ニーズがなければ)名簿屋もわざわざお金を払ってリスクの高い情報を入手する必要はないのです。なぜから「売れないから」です。

たとえ不正な経路で入手した個人情報であってもそれを買う人がいるからビジネスとして成立する。しかも高額で売買されるのであればなおさら(今回のケースでは子供の情報ゆえ高額で売買されていた)です。

不正に取得された可能性があっても入手したいくらい企業にとっては魅力的に映るので、このようなビジネスが成立するのです。

今回はベネッセの情報を利用したと疑われているジャストシステムも一定の追求を受けており、株価も一時ストップ安まで急降下しました。

ですが、実は今の個人情報保護法では情報を流出させてしまった側には厳しく接するものの、流通、利用させた側には何の歯止めも聞いていないのが現状です。

従って、今後は利用者側へも何らかの罰則が適用される方向で動くことが想定されます。(実際に動きがありますね)

こうすることにより「利用者側のニーズ」が表面的には排除されることになるので、名簿屋も合法的に売買することができなくなるので、個人情報のビジネス性が低下することにつながると思われます。

そうすると今回のように個人情報を持ち出してどこかに買い取ってもらうにも買う人がいなくなり、結果個人情報の流出を止めることにつながるのではと思っています。

あとは、それでも欲しい人がいる以上、今後は水面下でどれだけ流通するのか?が今後の個人情報流出を決めるファクターとなるのではないかと思います。
(麻薬や最近話題の危険ドラッグに似たような流通構造になります)

いずれにしても、提供者本人が意図しない個人情報の流出や悪質な利活用は防がないといけません。

今後は、個人情報を保有する企業にも一定の責任や管理レベルを担ってもらう一方、出口である情報利用者を縛り、不正ルートで入手した個人情報の流通・利用自体にも一定の社会的制裁を課す必要があると思います。

ただし、Suicaショックに代表されるように必要以上に過剰に反応することはかえって産業の発展にブレーキをかけることにもなりかねません。

今後は、個人情報のように個人が特定され流出することにより一定の不利益を発生させてしまう行動を制限する一方で、それ以外の情報はある程度の制約の中で自由な発想の下、最大限活用することが産業競争力の強化につなげる必要があります。

弊社では、このような二律背反のバランスを最大化させるために今後も尽力していきます。

ベネッセの個人情報流出問題の考察①

2000万件を超える規模の個人情報の流出が発生してしまった、ベネッセコーポレーションの問題。
確かに、前例のない大規模な情報流出問題へと発展しマスコミをはじめ社会を揺るがす問題に発展しています。
ご関係者の皆様の対応の大変さは火を見るより明らかですが、お子さまがいるご家庭に迷惑が掛かってしまった以上、誠意を持った対応により顧客との信頼関係を再構築していただきたいと思います。

先ほど、IT会社を経営している友人と話をしていたところ、今回の件を受けて彼のクライアントからも「情報セキュリティのチェックや仕組みの開示などが要求されていて困っている」と話していました。

・・・と、ここで思ったことは「これでまた情報セキュリティの管理水準の締め付けを強めることは、果たして事業者にとって良いことなのか?」ということ。

今回の問題はあくまでも一担当者の個人的な意図によるもの。言い換えると「コンプライアンス」にあたる問題です。

コンプライアンスの問題は、一般社会で犯罪者が減っているにも関わらず相変わらず存在することと一緒で、個人のモラルの問題で、実は個人情報の流出案件は「個人情報保護に関する法律:個人情報保護法」が制定されて以来、法令遵守の下、各企業とも血のにじむような努力により劇的に件数が減少しました。

ところがまだこういったことが出てしまう。

しかしこれは、仕組み上人が関わる以上、ゼロにすることは不可能といっても過言ではないのです。
いくら管理の仕組みをブラッシュアップしたところで必ずその仕組みを潜って手を染めてしまう人は必ず存在するのです。

もちろん、常に仕組みの継続的改善や見直し、さらには監査による是正はしっかり継続して行うことは大前提ですが、情報セキュリティ管理の強化をいくら図ったところで、すでに確立されている仕組みをこれ以上強化するというのは、逆に管理コストを増加させ経営の足かせとなってしまうリスクを負ってしまうことになりかねません。

では、個人情報の保護に対する感度が究極に高い世の中になってしまった日本社会においてどのように対策を講じて行けばいいのか?

この点については次回述べることにしたいと思います。

株式会社KAI 2年目のご挨拶

本日をもって、株式会社KAIが2年目に入ることになりました。

まずはこの1年、本当にいろいろな方に支えていただきました。
日頃なかなかお伝えすることもできないので、この場を借りて改めてお礼を申し上げます。

昨年度は弊社としましても、ご関係各位の多大なご理解ご協力を賜ることにより本当にいろいろな経験・実績ができたおかげもあって2年目を迎えることができたものと改めて感謝申し上げます。

現在は、4月からいただいているコンサルティング業務の他に単発業務をいくつか抱え、さらに9月から別なプロジェクトが発生します。

さらに現在、自分の事業立ち上げや、事業の立ち上げ支援をいくつかさせていただいており、その事業の可能性はもちろんのことチームの素敵さから必ずお役に立つように今後も最大限動いて行きます。

これから試練の2年目ですが、KAIの理念や自身のポリシーをしっかり守りながら、弊社にしか、自分にしかできない価値をどんどん想像して少しでも社会の発展に寄与できればと考えております。

株式会社KAIは、企業の事業戦略を遂行・実現するにあたり、製品・サービスリスクマネジメントとマーケティング戦略という全く違うアプローチをベストミックスすることにより経営における後方支援をさせていただく企業です。

何か事業遂行上お困りの方、事業のポジショニングの変更をお考えの方におかれましては、ぜひサポートさせていただければ幸いです。

今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

株式会社KAI

代表挨拶:株式会社KAIは2年目を迎えました!

本日をもって、私が代表を務める株式会社KAIが2年目に入ることになりました。

まずはこの1年、本当にいろいろな方に支えていただきました。
日頃なかなかお伝えすることもできないので、この場を借りて改めてお礼を申し上げます。

前職の日産自動車を退職して以来、本当にいろいろなことを経験しました。

まずは資金繰りの苦しさから始まり・・・

さらに以前に恩師の先生から「お前は大手の看板を背負っているから周りも色目で見ている。独立した途端イメージと違うことが起こる」と言われたことがまさに的中!

当初期待していた方々は、だんだんとレスが悪くなり、いずれ連絡も取れなくなったことも本当に多く起こったなと。

昨年の10月いっぱいまでは、本当に睡眠に障害がでるくらいの日々が続いていました。

でもそれ以上に、嬉しいことも充実した経験も本当に多かったように思えます。

独立して間もなく声をかけてくれて、起業に向けて全面的にサポートしてくれた仲間や、本気で仕事の発注に向けてご尽力いただいた方々、さらに以降ずっとクライアントとしてお付き合いさせていただいた方々も本当に多くいらっしゃいます。

古波津は、このような方々に本当に支えられていると本当に感謝してもしきれないくらい救われていると肌で感じている次第です。

これからも、このような方々のお役に1000%立つために出来る限り尽力していきたいと思います。

現在は、4月からいただいているコンサルティング業務の他に単発業務をいくつか抱え、さらに9月から別なプロジェクトが発生します。

さらに現在、自分の事業立ち上げや、事業の立ち上げ支援をいくつかさせていただいており、その事業の可能性はもちろんのことチームの素敵さから必ずお役に立つように今後も最大限動いて行きます。

これから試練の2年目ですが、KAIの理念や自身のポリシーをしっかり守りながら、弊社にしか、自分にしかできない価値をどんどん想像して少しでも社会の発展に寄与できればと考えております。

どうか、今後もご指導ご鞭撻いただければ幸いでございます。

今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

株式会社KAI
代表取締役 古波津勝彦

スキンケア製品の問題について②

さて、続いて①で取り上げたスキンケアの現在起こっている問題について、2つ目の論点を考察して今後の議論につなげたいと思います。

それは・・・今回の問題は継続的に使ってみて初めて発覚する問題だった、ということです。

それはどういうことを意味するか?
例えば安全性を論じるときに、怪我したり死者が出てから対策するということに等しいことが起こったことになります。

確かに、この問題は新成分を取り入れたことからリスクの予見が困難だったかもしれません。今回の問題も今私が論じても結果論の後だしじゃんけん的な要素を含んでいます。

ですが、ビジネスを展開する者にとっては、市場で問題が起こってからでは遅いのです。それだけ慎重に製品の信頼性を作り込み、市場に提供する使命をメーカー側は担っているのです。

では、そもそもどうすべきだったのでしょうか?それは2つの方向性があると思います。

一つ目は、メーカー側がやっておかなければいけないこと
二つ目は、消費者が自己防衛できること

まず、メーカー側がやっておかなければいけないこと、についてです。
そもそも、今回問題となっているロドデノールが本当に悪さをしているのであれば、発売を開始する前にどれだけの市場での検証をしてきたか?というところにポイントがあります。

K社が開発段階でどのようにリスクをつぶしてきたかは分かりませんが、一般的に投資対効果が分からない信頼性の検証や作り込みに対して多大なコストをかけられないのが通常です。従って、コストと信頼性の二律背反のバランスをとる観点で、規模的には数百人程度のモニターを利用して3ヶ月間ほどの期間で実施し、多くても80%問題がないことを確認した上で発売にこぎ着けます。

これ自体は悪いとは思いませんし、現状は普通だと思います。

しかし一方で、同じスキンケア業界で10000人近くのフィールドテストを5年もの長期間に渡って行い、さらにほぼ100%問題がないことを確認した上でなければ発売できないという事前検証に厳しい企業も現に存在します。

そこまでテストすると当然一般的な企業より判明する問題も増え、事前にリスクの目を摘み取ることができるわけです。それだけコストも膨大にかかりますが、それでもここまでやり続ける企業も実在するのです。しかも何十年も普遍的に。これは企業姿勢を表す一面だと思います。

また、これ自体は善し悪しを決めるわけではありませんが、一般的に消費者の購買行動はCMなどの広告を見ることによって備わる「イメージ」で買います。高額のギャランティがかかるタレントを使い、CMの認知とその印象で購買行動を起こします。

しかし、CMに出演したその製品をそのタレントが使っているとは限りませんね。カネボウの問題もしばしその議論が出ていますが(この議論は不毛だと思います)。しかも、高額の広告宣伝費を使用して認知してもらうための販売促進活動をします。その額は高額の企業では1000億円近くのコストを使うところがあるほどです。

広告宣伝に関するここまでの話で、製品の質を決める要素は一言も出てきません。広告宣伝が製品の質を決めるわけではないのに結局イメージで製品を購入しているのが一般的で国内消費の特徴の一つと言えます。

一方で、CMなどの広告宣伝費を極端に圧縮して、その浮いたコストの一部を製品開発に充てる企業もあります。それも大企業で。結果、当然のことながら質の高い製品が出来上がるのです。

たとえ費用対効果が見えなくても、企業は存在するリスクや信頼性向上に対しては十分にコストをかけて安全性を高める努力をしなければいけません。

ここにかける費用とそれに伴う信頼性の作り込みが不十分になるととんでもないしっぺ返しをくらい、市場から退場させられることも起こりうる大きな問題に発展する可能性もあるのです。

また、別な視点になりますが、もはや消費者にも然り、賢い消費者になりませんか?というところにも言及しようと思います。

情報は常に氾濫している世の中です。その中でいかに本質的な情報を得て判断するかが必要になる時代だと思います。選ぶ側が賢くなると、企業も変わらざるを得ず、結果的に大きく成長して国際的な競争力も備わります。そして信頼性技術に立脚した競争力は簡単には構築できないゆえ競合他社に対する優位性も当然アップします。そのためには消費に際して得る情報のルートも選ぶ必要がありますし、企業は今までの通り一辺倒の秘密主義から脱却し消費者と信頼関係を構築するための情報開示は積極的に行うこともある意味必要な世の中なのかもしれません。

いずれにしても消費者にとって有益な社会作りを進めると同時に消費者も賢くなることが日本の競争力を向上させることにつながると信じています。

スキンケア製品の問題について①

こんにちは。

最近めっきりブログを更新していませんでした・・・ご無沙汰しております。

今日は久しぶりにちょっと深く切り込んでみようかと思います。

今日のお題目は、現在問題になっているスキンケア製品の問題にについてです。

この問題は、K社の美白化粧品に成分として配合されているロドデノールの影響により継続的な使用により肌に白班が発生する。また症状自体も決定的な治療法がまだ分からないという非常に根が深い問題に発展しています。
今後は治療法の確立とともに、一連の症状が全てロドデノールに起因しているのか、それとも他に要因があったのかなどの検証がされ、再発防止につなげるための活動が行われることを願っています。

この場では、大きく2つの点を論じたいと思います。

まず一つ目は、問題発覚後の対応です。

今回の問題を紐解いてみると、実は問題提起がされたのは昨年11月にカネボウに近い医師からという事実が浮かび上がってきています。これはメディアが度々論じている話で、そもそも半年以上も経過して発覚するのはおかしい、初動に問題があったのでは?という論調です。

私も確かにその通りだと思います。本件は初報が入った段階で「アレルギーによるもの」として問題を片付けてしまったところが傷口を深くしてしまいました。しかしこの時点で「アレルギー」と考えるのはあくまでも「仮説」の領域で、仮説には検証が必要です。今回は数人の患者が出た事が傾向性を疑わせる兆候であったにも関わらず、この仮説検証を怠ったことが初動を送らせた本質的な問題であったと考えます。

K社に存在するかどうかは存じないですが、私がいた自動車業界各社では、自動車自体が人的被害を与えかねないリスクの大きい製品であることから、市場で起こる問題の大きさを決める基準があり、この判断に伴って対応する方針に従って検証に入るというプロセスが必ず存在します。

今回のケースでは、アレルギーと結論づける前にそれ以外のリスクを想定して傾向性を検証するべきでした・・・
これはリスクマネジメントを本業としている方々(もちろん私自身も)にとっても反省しなければいけない問題です。

また、一方で、今回はマスコミ対応のまずさも露呈してしまったことが一つの問題であったと言えると思います。

今回のようにインシデントが社会的問題に発展してしまったときの対応は、徹底的な情報開示と経過報告が求められます。実はこれ、徹底的に行っても「情報開示が遅い」とマスコミの批判にあうポイントで、早さの基準がないだけに非常にやっかいなポイントです。また、一般の方々はマスコミの情報を元に影響を受けます。冷静かつ本質的に判断すれば別ですが、通常はそんなことはありません。現にマスコミ対応のまずさが原因で数々の企業が危機にさらされてきました。(自動車業界や外食業界でも最近大きな問題がありましたね)

このような問題が起こった場合は、徹底的にマスコミとコミュニケートしなければならず、そしてその視線はマスコミの先に見える全ての方々に注ぐ必要があります。マスコミが不安になるとその不安はそのままその先にいて情報に触れる一般の方々に伝わります。よくよく見てみると情報開示がされていても、マスコミが不安に感じるだけで「対応が悪い」「誠意がない」と一般に向けて伝わり、結果としてマスコミが世論を煽るという構図が成立するわけです。

くしくも、問題が起こった段階で迅速に動いて日を消したという事例もカネボウの身近に存在します。それは、親会社である花王の「エコナ」の自主回収です。エコナの問題には詳細は触れませんが、本件の当時のリスク認識とそれに基づく対応は迅速でした。事実、市場回収を行うという大きな問題になったにも関わらず、現にすでに忘れている方も多いのでは・・・?

さらに、実は、何十年もたった今でも迅速な対応でお手本として参考にされている事例も存在します。

「ジョンソン&ジョンソンのタイレノール問題」です。

本件もここでは詳細は触れませんが、この問題発覚時の対応は見事としか言いようがありません。問題発生後相当な時間が経過していますが、今でもバイブルにすることができるくらいの見事な対応です。私を含め、ご関係の方々は今回の件とこの事例を今一度教訓にして体力の底上げをする必要があるのではないでしょうか?

2つ目に取り上げる問題は次のブログで取り上げます。

登記が完了しました!

みなさま

ようやくこの度無事登記手続きが完了し、株式会社KAIが設立されました。

これまで設立にご協力いただいたみなさま、そして快くビジネスについてお話をさせてくださった全ての皆様に心より厚く御礼申し上げます。

これまで、決して平坦ではなかったものの、まずは一つのターニングポイントまで到達できたことに本当にホッとしていますし、何よりご協力いただけたすべてのみなさまにまずは本当に感謝を申し上げます。

今後は、自分が本当に手がけたかった消費者保護、そして企業が行うビジネスに対するリスクヘッジという基本的観点において根付いた活動をして参る所存でございます。

とはいえ、おかげさまで今まで本当にいろいろとな領域を経験させていただいたことから、この経験を活かしたお手伝いができれば幸いでございます。

何かお困りの事がございましたら、何なりとご一報くださいませ。

info@kai-cp.com

今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

笹子トンネル崩落事故について

こんにちは。今回は先日公表された笹子トンネルの天井板崩落事故の報告内容を受けて私なりに検証を試みたいと思います。
まず、改めて本事故で亡くなられた方々、事故に見舞われた方々に対しまして、心よりお悔やみ申し上げます。

本件はあまりにも大きな事故でここで触れることには正直ためらいましたが、我々リスクマネジメントに携わる者、信頼性に携わるエンジニアにとっては本件はしっかりと振り返り、今後の活動に活かすことでこのような悲しい事故は二度と起こさないようにするという使命を負っていると思い、誤解を恐れずに書く事にしました。

ですが、報道での論調のように問題が起こった後の話は結局のところ結果論でしかなく「ああしてばよかった」とか「こうすべきだったのでは?」といった論調にどうしてもなってしまうため、ここではこのような大きな事故を受けて何を学び、この教訓を今後にどう活かすべきか?といった話でまとめたいと思います。

国土交通省が発表した調査委員会の報告結果に基づく報道によると、天井版崩落のきっかけになったボルトの破断は以下の見解が述べられています。
・吊り天井を支えるアンカーボルトにかかる荷重が均等になる配置がされていなかった
・アンカーボルトにかかる荷重は箇所によっては想定の2倍以上の荷重が掛かっていた
・換気設備を稼働した際に天井板にかかる荷重が十分に考慮されていなかった
・自動車が通過する際に生ずる風圧の変動(脈動)など想定外の負荷変動が生じた
・アンカーボルトの点検は目視点検のみでボルトの破断が予見できなかった(これは今までに報道されていた通り)

といったように、だいぶ状況が分かってきたようです。

これらをみると「なんでこんなことも想定していなかったのか?」とつい思いがちですが、実際のところ想定されていなかったところを考えると設計された当時は本当に想定できなかったのかもしれません。

起こってしまう問題(インシデント)にある背景の多くは、いわゆる想定外(リスクを予見できなかった)か、想定しようとしていなかったか、想定していたが対策をしなかったか、の3つしかありません。

ここ最近では、ナレッジが蓄積されてきた事に加え、そのナレッジをもとにリスクを想定するためのツールが発達してきたため、このようなことも少なくなってきたのですが、当時はどうだったかというと・・・?

崩落した笹子トンネルは1975年に竣工しています。
この当時は、ようやく日本において故障の予測管理手法が一般的に使われるようになってきた時期で、しかも高度成長期の真っ只中にあったことから、なされた設計に対してリスクを見込んだ十分な検証ができるだけの環境が十分に整っていなかった可能性があります。

仮にそうだったとすると、今回起こった問題は起こるべくして起こった事故でその背景はリスクを検証するに十分な環境ではなかったから、というのが本質的な問題だったのではないかと思います。

では、今後に向けて我々はどうしていけばよいのでしょうか?

これは安全管理と非常に似た特性ですが「人的被害が出てから対策する」では遅いのです。どんなことがあっても人の命はうばってはいけないと考えると、将来起こりうるリスクを血眼になって洗い出し、徹底的にリスクをつぶしていくしかないんです。

従って下記の対策を採っていくべきと考えています。
・リスクアセスメントを効果的に運用することによって、事前にリスクをしっかり洗い出し、それに見合った設計がされていることを検証する環境を整える
・洗い出した想定リスクに対して、以前に設計した製品や構造体が十分に耐えうる設計がなされているかどうかを検証する
・想定リスクが耐久性・信頼性の担保に依存している場合は、インシデントに発展する前に発見できるよう監視できる体制もしくは保全性が十分に整っているかを再点検する

今回の甚大な事故を十二分に教訓とし、これらの活動を漏らさずしっかり行うことが、不幸にして命を落とされた方々に対して我々が報いることができる最低限のことだと思います。

これからは、よりリスクの予見が困難な時代に突入します。よりいっそうスピードがあがっているテクノロジーの進化に加え、情報の流れの進化、カルチャーの多様化など様々な要因により、リスクの想定が難しい状況になってきます。

では、私たちはどうして行ったらいいのか?それは今までの知見に加えて想定されるリスクをどう予測し、事前に手を打つか?それはものづくりやサービスの提供はもちろんのこと、ひいてはご自身の人生なども同じ特性を持っています。

何も将来を想定しないで現状にとらわれて日々を過ごすと将来とんでもないことが起こるかもしれません。現に、今回の事故は当時の関係者は全く想定していなかったでしょうから・・・そうならないように将来のために今後のリスクを想定して今この時点で適切な判断をして行動していきたいですね。

フルーツ魚ってご存知ですか?

みなさん、フルーツ魚ってご存知ですか?

先日ニュースの特集で報道されていたので、この動きから何かヒントがあるのでは?と思ってここで触れたいと思います。

フルーツ魚とは、食べるとほんのりフルーツの香りが口の中に広がる養殖魚のようで、かぼすヒラメ、みかん鯛、みかんマハタなどがあるようです。ちょっと食べてみたい気もしますね。(ちなみにヒラメも鯛もマハタも釣ったことがあって、とっても美味しくいただきました。フルーツの風味が加わるってどんなことになっているのか・・・)

どうも、養殖魚のエサに今までは廃棄されていたみかんやかぼすの皮などを有効利用しているようで、そのエサを食べている養殖魚の身がほんのりと香るようになるとのこと。

この背景としては、韓国などから安価な養殖魚が輸入されることにより、相対的に日本の養殖魚の市場が圧迫されるということが起こったというのがあるようです。

ん?この構図は・・・実は家電や自動車などでも同じことがグローバルで起こっているわけで、韓国ブランドの製品が世界を席巻しています。この裏には当然ウォン安や法人税の違いなど日本企業にとって不利な影響などもあるのでしょうが、私はほかにも要因があると考えています。

今、日本発のブランドで何が起こっているのでしょうか?

一昔前までは、高品質というのが十分に世界で戦える武器でした。自動車にしても家電にしても「壊れない」ということだけでもマーケットでは十分なアドバンテージがあったのです。ですが、今は・・・韓国ブランドのものを中心に相当に質が高い製品が多くでまわるようになり、その上日本ブランドのものよりも安価・・・それでは勝ち目はありません。

当然日本メーカーも黙ってはいないわけで、高品質にさらに磨きをかけて対抗するということを行ってます。例えばテレビで言うと有機ELディスプレイや三次元テレビ、自動車では様々な手段で燃費を向上したり内装を磨いたり・・・でも、基本的には世界で台頭している韓国メーカーと同じ土俵で戦っているためすぐにキャッチアップされてしまうということが現に起こっています。

しかも現在脅威となっているのは韓国のメーカーですが、今後さらに新興国を中心にプレーヤーが増え、彼らがより格安で同じ事を行う・・・ということも十分に想定できる訳です。

今までの一連の苦戦してきている状況を紐解くと、一様に見えてくるのは「機能的価値」をひたすら磨いてきた、というのが今までのやり方であったのでは?と思っています。

よく耳にすることとしては「○○を□%向上した」など。
メーカー側が「Innovation」だと思って市場に投入したつもりが、受けての消費者からするとそんなに大きな違いが分からず「Improvement」としか受け取られない。

技術的側面においては非常に画期的ではあるものの受け手側(消費者など)にとっては今までの違いがよくわからない。結果として、大して違いがないのであれば安くて今までの機能と品質を担保している製品をチョイスする、ということが起こっているとすると・・・今までの機能的価値での差別化は難しくなっているのかも知れません。

では、今後日本発のブランドは今後どのように振る舞わないといけないのでしょうか?

実は今回取り上げたフルーツ魚が一つのモデルなのでは?と思っています。同じ養殖魚では海外から流入するものに価格的に対抗できないとすると、別な付加価値をつけないと差別化できないということになります。そこで、その土地の特産であるかぼすやみかんを使って風味をプラスすることでその土地の特産としてほかでは真似できない強みとすることができる。そんな可能性を秘めているのではないかと思いました。

このモデルから考えるに、方向性としては以下の2つの要素ではないかと思います。

○今までの常識や枠組みを変える
魚にかぼすやレモンなどで味付けすることは今まであっても、魚の身自体から柑橘系の風味が感じられるというのはさすがになかったです。その方法としてエサに柑橘系の廃材を混ぜるという発想も驚き。そして何よりその違いが消費者に伝わる要素になる。これがいわゆるイノベーションなのではないかと思います。よくよく考えると、黒鯛を釣るのにスイカなどその土地の特産を使うことがあり、実際に釣れたところを目撃したときは衝撃でした。
なるほどなるほど・・・この発想には感服です。

○今まで培ってきたもの(伝統、文化や特産など)を組み合わせる
今回のかぼすやみかんなどもそうですが、その土地の特産と養殖魚を組み合わせるという思ってもみない組み合わせを行ったというのがポイントだとすると、これはなかなか真似できないかと・・・?仮に韓国で同じようにかぼすやみかんの香りがする養殖魚を作ろうと思っても、かぼすやみかんを栽培している地域が乏しいことから、その廃材を手に入れることが困難だろうと思います。そうすると同じ製品をコピーすることはなかなか難しいです。
このようにその土地の特色と合わせることによりその土地にしかないブランドに育つのではないかと思います。
また、過去から脈々と積み上げてきているものにかなうものはない。とあるサプリメントブランドでは、その材料となる農作物の畑から作っていて、その畑は80年間もの間完全無農薬、天然肥料かつ天敵農法を行っていると聞きました。無農薬、天然肥料、天敵農法を80年間積み重ねてきている実績のある畑はそう簡単に真似ることはできません。このように地道にコツコツと積み上げてきた結果として、確固たる信頼のブランドを構築することにつながるわけです。

今までは機能的価値を追いかけてきたばかりに日本ブランドがなかなかアドバンテージを保てなくなった、だから「情緒的(感性)価値」で差別化を!とはよく言われることですが、これがなかなか難しい・・・どうやって感性を刺激するのか?どうやって発想をガラッと変えるのか?そもそもこれが出来ていれば苦労しない、という人も多いはず。

でも一方で、今までの枠組みの延長でしか発想せず、その枠の中で物事を進めていない企業も実に多いのではと思っています。(経験的観点において)

その裏には、つい競合他社との差別化ばかりを考えてしまうがためにいつしかお客さまへの新たな価値の創造と価値提供という企業価値の根幹となる観点が抜けてしまったり、ベンチマーキングを競合間でしかせずによその業界などで行われていることは「所詮他業界だからうちには関係ない」ふたを開けてみるとなんだか同じような製品やサービスがゴロゴロ・・・実はこのようなことになっていませんか?

今回のフルーツ魚みたいに他の血を入れることで全然違う価値が提供できることも多いのではないかと思っています。そして、この動きは何かしらのヒントになりうるのでは?そして、それがイノベーションにつながるのではないかと?

すでに締結が進んでいるFTAやEPA、今後検討が加速するTPPなどの状況を踏まえると、誰にでも分かる価値創造をどのように進めるのか?今後はこのような議論を進める必要もあるのではと思っています。そしてそれが新たな日本ブランドの形成につながるのではないかと・・・?

「業界の枠組みを変える」
「業界常識を疑ってみる」
そして、それはお客様が「斬新だ」と感じられる価値として・・・

このような考えをお持ちの方のお役に立ちたいと思っています。

 

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