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米オクラホマ州の竜巻被害について

こんにちは。

今日は、去る20日に米オクラホマ州で発生した巨大竜巻について、状況の整理とどのように今後対策を考えていったらいいのかについて述べたいと思います。

CNNの報道によると、今回発生した竜巻は、直径2km、最大風速は90m/sという猛烈に巨大で威力が大きい竜巻で、被害の範囲はなんと27kmにも及んだ未曾有の竜巻になりました。竜巻の強度を表す改良藤田スケールで6段階中 EF5という過去最大のランクを付けられたほどの大きなものでした。被害も相当の大きさとなり、現時点での死者は21人、負傷者は200人を超え、さらに被害は拡大するとみられています。

参考:改良藤田スケール(出典:Wikipedia)

http://ja.wikipedia.org/wiki/改良藤田スケール

邦人の被害はないとみられていますが、被害にあわれた方々につきましては、心よりお見舞い申し上げます。

では、そもそも竜巻とはどのようなものなのでしょうか?

竜巻はいくつかに分類することができますが、基本的には発達した積乱雲の下に漏斗状に雲が垂れ下がり、地上で発生する渦状の上昇気流を伴ってつながった状態を指します。

ですが、実際はまだ発生のメカニズムが明確に解明されておらず、気象学上の大きな課題にもなっている難題な気象現象です。

特徴としては、発達した積乱雲の下で起こる低気圧を伴う現象ですが、日本でこれからの時期によく発生するゲリラ豪雨と比較してもその発生ポイントが極めて極地的であるため、発生の予測は非常に困難な現象です。

また、その被害については猛烈な突風を伴うことから突風による破壊がメインとなります。今回のオクラホマ州の竜巻でも家屋やクルマが吹き飛んだり倒壊するなどの被害が主なものになりますが、こと人体に対しては風に運ばれた物体と接触したり、粉砕された窓ガラスの破片が凶器のように飛んでくることによるケガが発生、最悪死に至ることもあります。

ですが、一方では、気象庁の長年の研究により「竜巻注意情報」という警戒情報までは発令できるまで技術発展するに至っています。(すでに耳にした方も多いかと思います)

では、実際に「竜巻注意情報」を目の当たりにしたときにどのようにどのようにすればいいのでしょうか?

とにかく、まずは「リスクを認知する」ことです。

竜巻注意情報は単なる「情報のインプット」に過ぎません。この情報を「リスク」として認知するかしないかは情報を得た本人です。何でもそうですが、リスクは認知しないと何の対策行動にも現れません。事象や情報をリスクとして認知する、言い換えると危機が迫っているということをまずは認識することが第一歩になります。

その上で、頑丈な建物(ビルやマンションなど)、あるいは身近にあれば地下通路や地下街を予め見つけておき、最悪の事態に備える必要があります。実際に竜巻が発生(インシデントに発展)したらすぐに避難できることを想定しておくことが重要です。

この程度であれば、ご自身が認知さえすれば十分に対策できる範囲です。

では実際に竜巻に遭遇したらどうするか?

今回のオクラホマ州の竜巻では、家庭に設置している地下シェルターに逃げ込んで難を逃れた方も多数いらっしゃるようですが(被害が発生した小学校2校においては地下シェルターを設置していなかったと報道されています)日本で地下シェルターを設置するというのはなかなか困難な状況ですよね。

ですので、とにかく頑丈な建物に避難してすぎるのを待つしかありません。その際に必要な判断のポイントは、窓ガラスの近くに身をおかないことです。窓ガラスの破片が凶器となって飛んでくるため、絶対に窓に近づかないというのがポイントです。

簡易的な扉では、強い引圧により開いてしまうことも発生するため影響が及ばないところに逃げ込むか、あるいは厚手の布団で身を覆うというのもある程度有効のようです。

また外出中であればビルの奥に入るなど、とにかく外気との距離をあけることが必要になります。

また、竜巻の場合は積乱雲を伴います。積乱雲は基本的に大雨や雷を伴うため、そもそも生活する上で大きなリスクになります。日光を遮るくらいの積乱雲の下にいるときは雷の危険性もあることから事前に避難しておくのが有効だと思います。

竜巻については、気象庁のHPにもガイドがありますので、詳細はこちらをみていただきたいと思います。

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/tornado/index.htm

余談ですが、つい最近まで勤めていた会社の中でこのようなやりとりを職場でしたことを今でも覚えています。

2年前の夏に発生した台風が東海地方に上陸し、最悪なルートをたどると午後には首都圏を直撃する恐れがあったことから、会社側の判断で午前中で業務を終えて帰宅するよう指示が出ました。

結果的には台風が首都圏の北側を通過し、気象条件の影響によりその強度も弱まったことから首都圏は鉄道のダイヤが一時乱れた程度で大きな被害が出なかったということで、まずは事なきを得たという状況でした。

そんな状況をふまえ、ある職場のメンバーが「仕事が忙しいのに早く帰らされて・・・結局何ともなかった。だったら会社にいて仕事していればよかった」と口を尖らせて話していました。(ま、そんな危機的な身辺状況でもやらなければいけないほど、仕事がそんなに忙しいのか?というそもそもの問題認識もありますが)

そのメンバーは、帰宅開始までの間をもたついたため電車が一時運転見合わせとなったため車内で過ごす時間が長かったこともあるようでした。

ですが、会社側のこの帰宅判断は正しかったと思っています。

被害が小さかったというのは、あくまでも結果論。仮に被害が大きくなったとして、その被害が帰宅させなかったことにより雇用している社員に影響が出た場合のほうがはるかに大きな経営インパクト(経営インシデント)として返ってくるのは簡単に想像できます。

結果、被害が小さければ「それは事なきを得てよかったね」ということであって、これが重大なインシデントにつながり、被害を未然に防いだということになれば逆にしっかりBCMがワークした正しい判断の結果ということにつながります。

今回のケースの場合、単に帰宅指示が出てから帰宅するまでの判断が甘いメンバー自身に問題があったのではないかと思っています。

竜巻についてもそうですが、まず考えないといけないことは自分も含め身体の健康と人命。これをおろそかにすると大変なことがいずれ起こるということを肝に命じて経営も自身もしっかりリスクマネジメントすべきと認識したいですね。

B787の対応について

さて、早速ですが、現在何かと話題になっています、ボーイング社製B787旅客機のバッテリー対応について簡単に古波津の個人的な考察と見解を述べたいと思います。

今回の問題は、バッテリーが何らかの原因により発火し、火災の手前でことなきを得たというところが事の発端になります。

以降、米連邦航空局(FAA)の指示に基づき運行を全て停止させる措置がとられ、原因の究明と対策の検討を今日まで行われてきたというもので、その対策がこの度公表されました。

今回採られた対策は以下の通りです(昨日ニュースでみた結果を元に古波津が解釈)

・バッテリーモジュール内のにあるバッテリーパック毎に区画を設け、仮にバッテリーの1つが発火しても他パックへの延焼を防ぐための防火対策が採られた

・バッテリーパック内で発煙、発熱した場合に備え、その気体を機外に放出するためのパスを設けたことにより、ガスが機内に入り込むのを防ぐ

というものです。

簡単に解釈すると「仮に発火・発煙しても延焼をしない対策を採ったため、火災による墜落のリスクは限りなく減少した」というのが今回の対策の趣旨になります。

この対策が採られたことにより、FAAや経産省が検証を加えた結果、テスト飛行後に運行を承認する方向で動き始めたというのが現在の状況です。

この承認に至る背景としては、このバッテリーの位置づけが大きく関わります。

通常、旅客航空機の発電はエンジン(バックアップ発電機を含む)により行うため、バッテリーから供給される訳ではなく、エンジンが全て停止しても最低限運行に支障がない程度の電気を供給するために設置されているもので、通常運行時は稼働しないものです。

航空機における最悪の事態とは通常の飛行に支障をきたす問題、すなわち墜落するということになります。何でもそうですが、人の生命を脅かす問題を避けることが優先順位としては最も高くなるので、航空機の場合は火災や墜落によって人命に影響を及ぼすことをまず避ける対策がとられるわけです。

では、バッテリーが問題で墜落に至る最悪の故障とは・・・発火が原因で火災に至る、ということになるため、今回の対策のように、延焼を防ぐということは最終的に機体の火災に通じない対策がとられたのであれば、それは適切な対策であると私は思います。

ただし、これはマスコミが騒ぐポイントですが、いろいろ言われているものの、発火に至った原因は不明で、今後引き続き検証を進めるとされています。

結局のところ発火した原因そのものが分からないため、発火するというリスクはそのまま残ったまま運行を再開されるということになります。言い換えると「発火するかもしれない」ということです。

今回とられた対策と残課題を整理するとこのようになります。

・今回の一連の対策はあくまでも「緊急対策」

・恒久的な対策は未解決

緊急対策は、リスクを全て排除したものではありません。あくまでも「その場しのぎ」であり、ここで一連の検証を終了するというのは、発火リスクをそのまま残すということにつながります。

今回は、延焼を防ぐことで火災に伴って墜落するという最悪のリスクを排除したにすぎないのですが、まずは運行を許可する最低条件はクリアしたと当局が判断したものと想定されます。

従って、運行開始で一段落ではなく、今後は発火原因の特定と信頼性の確保を引き続き行い、リスク低減を最大限行うための努力を行うことが必要で、それが供給側が果たす責任であると思います。

ですが、実は私はB787に搭乗したことがあります。非常に質が高い機体ですし、何より部品供給の大部分を日本の企業が行っています。個人的には一刻も早く空の世界に戻ってきてほしいと切に願っています。そのためには質の高いエンジニアの力が不可欠ですね。

ご挨拶

改めまして。

こんにちは。KAI代表の古波津(こはつ)です。

これから、現場改善を主体としたリスクヘッジと付加価値の最大化を通じて経営体質を強化するためのお手伝いをさせていただければと思っています。

何かお役に立てることがございましたら、お気軽にお声をかけていただければ幸いです。

今後ともよろしくお願いいたします。

なお、このブログでは、古波津の観点でいろいろな話題を考察していきたいと思っています。

ぜひご覧ください。

KAI 古波津

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